Annual Report(統合報告書)、有価証券報告書等から、AGC(旭硝子)の直近11年間のデータを分析します。就職・転職・投資の検討に本サイトを活用下さい!
大手化学メーカー各社を比較した結果は「【超正確・各社徹底比較】自分に合う大手化学メーカーが見つかる!」を参照ください!
目次
経営理念
経営理念とは、会社がこの先目指す目標・戦略を全社員に共有させるために簡潔にまとめられたものです。特に役員や部長などの上席はこの経営理念に則って行動することが多いです。
「経営理念って掲げているだけで、あまり意味ないでしょう?」と思う方もいると思います(実際にそういう会社もあると思います)。しかし、会社の方向性を認識するために非常に役立つ説明文であり、あなたがしたい事と会社の経営理念が全く合わない場合は、その会社を選ばない方が良いでしょう。
AGCの経営理念:
“Look Beyond” 将来を見据え、自らの領域を超えた視点を持ち、現状に満足せず飽くなき革新を追求し、グループ全体が持つ大きな潜在力を発揮し、世界に価値を提供し続けます。
出る杭主義と言われるほど、個性的な従業員を求めることで知られるAGCらしい経営理念です。常に新しいものを探求する人と相性の良い会社でしょう。
セグメント別売上高・海外売上比率・営業利益
- 売上高の年間平均成長率は2.3%、営業利益は2010年度をピークに2014年度まで減少を続けましたがその後1,000億円程度まで回復しております(※1)。
- 売上高・海外比率は65%前後で推移しており、他社大手化学メーカー平均値(※2):49.5%に比べ高い水準で、日本市場に依存しない体質と言えます。
- 営業利益率は近年6~8%前後で推移しており、他社大手化学メーカー平均値(※2):9.6%に比べやや低い水準です。
- フッ素をはじめとする化学品セグメントの営業利益の拡大が特徴的です。
※1 リーマンショック(2009年度)、コロナの影響(2019年度)を除いて算出。
※2 「【超正確・各社徹底比較】自分に合う大手化学メーカーが見つかる!」記載のうちエネルギー・食品業種除く19社の2018年度データ(コロナの影響除くため)。
財務状況:ROE、D/Eレシオ
ROE(Return on Equity)(%) = 当期純利益 ÷ 自己資本 × 100
「自己資本を用いてどれだけ効率的に稼いだか」という、会社の収益力を示す指標。
D/E レシオ(Debt Equity Ratio)= 有利子負債 ÷ 自己資本
「自己資本に対する有利子負債の比率」。会社の財務健全性を示す指標。
D/Eレシオが高い場合、利子を付けないと資金を工面できない状態であり、倒産リスクが高い。(M&Aなどで一時的にD/Eレシオが高くなる場合もある)
・当期純利益:1会計期間(基本1年間)の全収益から、全費用・税金等を差し引いた純粋な利益
・有利子負債:利子を付けて返済する借金。
・自己資本:返済する必要がない資産(新株を発行し株主から集めた資金、利益余剰金の積み立て等)
- ROE(収益力)は近年4%前後で推移しており、他社大手化学メーカー平均値(※2):10.9%に比べ低い水準です。
- D/Eレシオ(財務健全性)は近年0.4%前後で推移しており、他社大手化学メーカー平均値(※2):0.43%と同等で、安定した財務状況を維持してます。
※2 「【超正確・各社徹底比較】自分に合う大手化学メーカーが見つかる!」記載のうちエネルギー・食品業種除く19社の2018年度データ(コロナの影響除くため)。
研究開発費、設備投資額
- 研究開発費の年間平均増加率は2.3%と僅かに増加傾向、設備投資額の年間平均増加率は8.6%で増加しています(※1)。
- 研究開発費/売上高比率は3%前後で推移しており、他社大手化学メーカー平均値(※2):3.2%と同等の水準で、新しい製品を生み出す意欲は平均的です
- 設備投資額/売上高比率は9~15%前後で推移しており、他社大手化学メーカー平均値(※2):7.4%に比べて高い水準で、既存事業を成長させる事に意欲的です。
※1 リーマンショック(2009年度)、コロナの影響(2019年度)を除いて算出。
※2 「【超正確・各社徹底比較】自分に合う大手化学メーカーが見つかる!」記載のうちエネルギー・食品業種除く19社の2018年度データ(コロナの影響除くため)。
従業員数
- 連結従業員数の年間平均増加率は1.1%と僅かに規模を拡大しています。
平均年収・年齢・勤続年数
- 平均年収は近年変動が無く2019年度には796万円となっており、他社大手化学メーカー平均値(※5):807万円と同等の水準です。
- 平均勤続年数は18年前後で推移しており2019年度には17.9年となっており、他社大手化学メーカー平均値(※3):16.9年と同等の水準です。
※3 「【超正確・各社徹底比較】自分に合う大手化学メーカーが見つかる!」記載のうちデータ開示ある19社の2019年度データ。
格付け(信用度)、時価総額
- 格付け投資情報センターによる格付け(信用度)は、2012年度に格下げされてからAA-/安定的を維持しています。他社大手化学メーカー平均値(※4):AA-/ネガティブに比べてやや高く、高い信用度を有してます。
- 時価総額は直近は9,000億円前後で推移しており、他社大手化学メーカー平均値(※5):16,287億円に比べて低い水準です。
※4 「【超正確・各社徹底比較】自分に合う大手化学メーカーが見つかる!」記載のうちデータ開示ある17社の2020年3月末時データ。
※5 「【超正確・各社徹底比較】自分に合う大手化学メーカーが見つかる!」記載のうちデータ開示ある22社の2020年3月末時データ。