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大手化学メーカー各社を比較した結果は「【超正確・各社徹底比較】自分に合う大手化学メーカーが見つかる!」を参照ください!
目次
経営理念
経営理念とは、会社がこの先目指す目標・戦略を全社員に共有させるために簡潔にまとめられたものです。特に役員や部長などの上席はこの経営理念に則って行動することが多いです。
「経営理念って掲げているだけで、あまり意味ないでしょう?」と思う方もいると思います(実際にそういう会社もあると思います)。しかし、会社の方向性を認識するために非常に役立つ説明文であり、あなたがしたい事と会社の経営理念が全く合わない場合は、その会社を選ばない方が良いでしょう。
東レの経営理念:
わたしたちは新しい価値の創造を通じて社会に貢献します
既存製品だけではなく、炭素繊維やヒートテックなどの新しい製品を創造する意欲を感じられる経営理念と思います。挑戦意欲が高い方は特に相性が良い会社でしょう。
セグメント別売上高・海外売上比率・営業利益


- 売上高の年間平均成長率は5.8%、営業利益の年間平均成長率は5.7%と着実に業績を伸ばしています(※1)。
- 売上高・海外比率は年々上昇し2019年度は56.6%に到達しており、他社大手化学メーカー平均値(※2):49.5%に比べ高く、日本市場のみに依存しない体質と言えます。
- 営業利益率は6~7%前後で推移しており、他社大手化学メーカー平均値(※2):9.6%に比べやや低いです。
- ヒートテックを代表とする繊維セグメント、航空材料として利用される炭素繊維複合材料セグメントの営業利益の拡大が特徴的です。
※1 リーマンショック(2009年度)、コロナの影響(2019年度)を除いて算出。
※2 「【超正確・各社徹底比較】自分に合う大手化学メーカーが見つかる!」記載のうちエネルギー・食品業種除く19社の2018年度データ(コロナの影響除くため)。
財務状況:ROE、D/Eレシオ
ROE(Return on Equity)(%) = 当期純利益 ÷ 自己資本 × 100
「自己資本を用いてどれだけ効率的に稼いだか」という、会社の収益力を示す指標。
D/E レシオ(Debt Equity Ratio)= 有利子負債 ÷ 自己資本
「自己資本に対する有利子負債の比率」。会社の財務健全性を示す指標。
D/Eレシオが高い場合、利子を付けないと資金を工面できない状態であり、倒産リスクが高い。(M&Aなどで一時的にD/Eレシオが高くなる場合もある)
・当期純利益:1会計期間(基本1年間)の全収益から、全費用・税金等を差し引いた純粋な利益
・有利子負債:利子を付けて返済する借金。有利子負債とは異なり利子不要な借金もある。
・自己資本:返済する必要がない資産(新株を発行し株主から集めた資金、利益余剰金の積み立て等)

- ROE(収益力)は7~10%前後で推移しており、他社大手化学メーカー平均値(※2):10.9%に比べやや弱いです。
- D/Eレシオ(財務健全性)は0.8%前後で推移しており、他社大手化学メーカー平均値(※2):0.43%に比べやや悪いですが、特に問題無い水準でしょう。
※2 「【超正確・各社徹底比較】自分に合う大手化学メーカーが見つかる!」記載のうちエネルギー・食品業種除く19社の2018年度データ(コロナの影響除くため)。
研究開発費、設備投資額


- 研究開発費の年間平均増加率は4.6%、設備投資額の年間平均増加率は21.5%と着実に投資を拡大しています(※1)。
- 研究開発費/売上高比率は3%前後で推移しており、他社大手化学メーカー平均値(※2):3.2%と同等レベルで、新しい製品を生み出す意欲は平均的です。
- 設備投資額/売上高比率は7%前後で推移しており、他社大手化学メーカー平均値(※2):7.4%と同等レベルで、既存事業を成長させる意欲は平均的です。
※1 リーマンショック(2009年度)、コロナの影響(2019年度)を除いて算出。
※2 「【超正確・各社徹底比較】自分に合う大手化学メーカーが見つかる!」記載のうちエネルギー・食品業種除く19社の2018年度データ(コロナの影響除くため)。
従業員数、管理職の女性比率

- 連結従業員数の年間平均増加率は2.4%と着実に規模を拡大しています。
- 管理職の女性比率は徐々に増加し2019年度は5.1%に到達しておりますが、他社大手化学メーカー平均値(※3):5.9%と同等レベルで、化学業界自体が低い水準です。
※3 「【超正確・各社徹底比較】自分に合う大手化学メーカーが見つかる!」記載のうちデータ開示ある14社の2019年度データ。
平均年収・年齢・勤続年数・有給取得率


- 平均年収は年間平均+9.8万円増加傾向(※4)にあり、2019年度には720万円となっておりますが、他社大手化学メーカー平均値(※5):807万円に比べ低い水準です。ただし、平均年齢は2019年度には38.5歳となっており、他社大手化学メーカー平均値(※5):41.5歳に比べ若く、そのためデータ上平均年収が低めに表示されています。
- 平均勤続年数は年間増加傾向にあり、2019年度には15.4年となっておりますが、他社大手化学メーカー平均値(※5):16.9年に比べてやや短いです。
- 有給取得率は年間増加傾向にあり、2019年度には96.0%となっており、他社大手化学メーカー平均値(※6):78.1%に比べて高い水準です。
※4 リーマンショック(2009年度)を除いて算出。
※5 「【超正確・各社徹底比較】自分に合う大手化学メーカーが見つかる!」記載のうちデータ開示ある19社の2019年度データ。
※6 「【超正確・各社徹底比較】自分に合う大手化学メーカーが見つかる!」記載のうちデータ開示ある14社の2018年度データ(コロナの影響除くため)。
格付け(信用度)、時価総額

- 格付け(信用度)は直近12年間A+/安定的で落ち着いています。他社大手化学メーカー平均値(※7):AA-/ネガティブに比べてやや低いですが、特に問題無い水準でしょう。
- 時価総額は直近は12,000億円前後で推移しており、他社大手化学メーカー平均値(※8):16,287億円に比べやや低いです。
※7 「【超正確・各社徹底比較】自分に合う大手化学メーカーが見つかる!」記載のうちデータ開示ある17社の2020年3月末時データ。
※8 「【超正確・各社徹底比較】自分に合う大手化学メーカーが見つかる!」記載のうちデータ開示ある22社の2020年3月末時データ。